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パレードへようこそ

kage

2016/04/14 (Thu)

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 『パレードへようこそ』

 久々にいい映画を観ました。”何を今更”という声が聞こえそうですが、wowowで録画してたのをほっぽといて、昨日、やっと見て、「これはいいわ」と思った次第。イギリス映画です。

 内容は、イギリス、ロンドンの同性愛者グループとウエールズ地方の炭鉱労働者団体の連帯の話。実話をコメディタッチで描いた。

 ゲイが主人公なんで、昨日まで内容をよく知らなかったというのは、筆者(fanta)がゲイ雑誌のライター時代だったら、ライター失格ですね。今はゲイ雑誌関係ないから、まあよろしい訳ですが・・。

 で、見終わって、評判はと思って、ネットを見たら、まあ、絶賛の嵐。散々褒められまくられてますから、内容に関しては、yahoo!映評などをご覧いただいたほうがよろしいでしょう。筆者(fanta)は細々言いません。

パレードへようこそ


ただまあ、あえて言うと、時代が、1984年というサッチャー政権、労働者弾圧、エイズが台頭し始めた時期という背景が重要で、そこに同性愛者問題を入れ込んで、リアルなところはズサリと刺さるくらいリアル。リアルじゃないと思えるところもあるが、それはコメディ作風でなんとか納得してしまう。

 ネット上では、「要素を詰め込みすぎ」という意見があります。確かに詰め込んでます。そしてそれぞれに答えを出していません。

 ゲイの家庭の問題なんて、ハッキリ宙ぶらりんです。ですが、”宙ぶらりん”こそが現実であり、それでいいと思います。それこそが、この話が実話である所以でしょう。

 そして『連帯』というテーマはハッキリと打ち出しています。原題は『Pride』(プライド)ですからね。ゲイの誇り、炭鉱労働者の誇り、それらもハッキリ出てました。

 主人公のゲイ男性・マークのモデルの人物をwikiで調べました。ほぼ映画の人物設定と同じでした。ただ共産党員であることは映画では描いてませんね。まあ映画ではコメディ作風なんだから、思想的なことはニュートラルにした方が得策でしょう。

 ちなみに主人公はどう考えても20代前半のゲイのマーク(ベン・シュネッツァー)だと思うのですが(だって言いだしっぺは彼だし)、資料の多くは炭鉱労働者サイドを前に持ってきてますね。まあ宣伝の都合でしょう。

 ラスト近く、主人公マークが二十歳のゲイに言うセリフと、マークのその後の展開(実話)は、胸を締め付けられる思いがしました。

 写真は、『パレードへようこそ』より。主人公マーク(アメリカ出身俳優・ベン・シュネッツァー)

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