横道世之介
2014/06/08 (Sun)
ちょっと筆者(fanta)の体調が悪い(うつが入って来た)ので、書くのがちょっときついのですが、昨日録画してあった映画『横道世之介』を見て、”これは見たことを記録しておくべき”と思い、当ダイアリーに書くことにします。
申し訳ないですが上記の理由により、映画「横道世之介」の概要は下記のように他のサイトより持って来させていただきました。
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一見ファンタジックにみえるけど、じつは大変リアリスティックな人間関係模様をみせるこの作品
「横道世之介」と今はもう付き合いの無い人たちの話 - みからなとろグつ
http://d.hatena.ne.jp/throwball/20130320/1363799070
それにしても、どこにも破たんはないのに傑作のレベルにまでは届かない。まったくもって難しいジャンルである。
超映画批評「横道世之介」55点
http://movie.maeda-y.com/movie/01737.htm
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筆者(fanta)のこの作品の点数は、100点中80点といったところ。大変良かった部類に入ります。入りますが、この80点の中には思い入れのプラスの部分と、この作品の作風の根本的なマイナス部分がプラスマイナスされています。
・マイナス面
まずマイナス部分から行きましょうか。
今日、非常にうつっぽいのは、昨日の深夜(正確には今日の未明)、この作品が2時間40分もあることに気がつかず見始めて、長いが引き込まれてしまったことで、疲れちゃったんだわ。
その疲れは、今作の内容に関わるノスタルジックな感覚にfantaが引きずられちゃったという感じがします。
滅多にこういう感覚を映画に感じることはありませんが、橋口監督の『ハッシュ! Hush!』 (2001年)でも身につまされてドッと疲れた記憶がある。
まあとにかく、こういう淡々としたエピソードを重ねていく作風で2時間40分は長いよ。
2000年ごろ洋画で、『マグノリア』とか、3時間近い文芸作風の作品が流行った時期があったけど、どんなに良い映画でも長いと思いましたよ。メリハリの効いた3時間以上大作、『ベン・ハー』、『アラビアのロレンス』、『風と共に去りぬ』なんて、みんな途中休憩入るし、その休憩を前提とした話の作り方をしてますよ。
そういう上映時間(まあfantaは録画で見た訳ですが)に対する配慮が、『横道世之介』には全くありません。それが最大の欠点ですね。
またシーン自体も長い。このダイアリーを書くために要所のシーンを見直しました。あるセリフで見落としていた重要なポイントに気が付きました。
シーン自体が長いのでfantaの集中力が続かず、見落としてしまったのだと思いますが、この作品、本来は”何度も見たい”と思わせてしかるべき作品、見るたびに新たな発見があって良いような作品です。それが”作品の長さ”によって”もう一度見よう”とする気持ちを阻んでしまいますね。それも大きなマイナス点。
さらにマイナス面は、この作品の内容ではなく”イメージ”です。
この作品の評判の良さは知っていましたよ。じゃあ、なんで昨日まで、だいぶ前に録画をしていたのに関わらず、ほっぽらかしておいたのか? 理由は簡単、”見る気がしなかったから”。
掴みどころが無いんですよ、見る前は・・。
一体何の映画なのか? ひまわりだか太陽だかの衣装のポスターで何の予備知識も無しに”見たい”と思う人の気が知れんわ。
”ウリが無い”と言うか・・。そこら辺、映画のマーケティング、パブリシティの問題だとは思いますが、興行成績も芳しく無かったと聞いています。
と言ってもポピュリズム(大衆迎合)に偏った映画もいかがなもんです。『横道世之介』の場合、この内容はこの作風で良かったです。問題は長さですね。
横道世之介 |
・メンズウォッチング的な観点から
主役2人の風呂のシーンがあるので、fanta管理の別サイト『メンズウォッチング 男の裸が見られる映画』で取り上げてもいいんですが、まあこっち(当ブログ『ファンタサイケダイアリー』)で全部言ってしまいましょう。
高良健吾と池松壮亮が寮の風呂(?)で身体を洗いながら会話、その後、湯船につかる。
全裸には違いないが、立つときとかで、上手く腕で股間が見えないような演出(段取り)をしている。鏡にも裸が映ってるが、全身像は見られない。他にもプールとかのシーンで上半身裸のカットは多い。裸度数は★★2つまでは行かない★1つというところ。
・この作品への3つの思い入れ
実はfantaには大きな思い入れがこの作品にはあって、それは何かと言うとfantaの母校が話の舞台になっているということ。
”どんなもんか?”と思って見たら、けっこう話の半分ぐらいは描写されていた。fantaの時代と多少ずれてはいるが、全く違和感はない。昔の母校を再現している(というか当時っぽく見えるところで撮った)訳ですが、懐かしいと思ってしまいましたよね。
もうひとつに、この作品に描かれている80年代中期後期に、fantaは、新宿を始めとする東京で活動していた。これもノスタルジックな気分を登り上がらせた所以です。
3つ目に挙げられるのは、本作を見て初めて知りましたが、ゲイが非常に自然な感じで描かれていること。
過去に邦画でこんなに自然なゲイ表現は見たことないですね。
これは今作のプラス面と言うよりも、fantaも実際、この当時、こういうハッテン公園へ行っていた訳ですから、”思い入れ”と言ったほうがいいでしょうね。
この他、この映画のプラス面はネット上で大変評判が良いので、そちら観覧されてください。
ちなみにyahoo!映画評でこの映画の点数は相当高いですが、fantaはyahoo!映画評の場合、低い映評の方を参考にしています。
yahoo!映画評の高い映評には、相当高い確率で”ステマ(ステルスマーケティング)いわゆる業者のやらせ”入ってますよ。
低い映評で誉めるところを誉めている映評が一番信用置けます。
写真は『横道世之介』の風呂のシーンとポスター。
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